Instagramフォトコンテスト『自慢の満月フォト2025春』入賞作品発表

 

入賞作品8点決定!!

 

 第9弾【奥田元宋・小由女美術館Instagramフォトコンテスト「自慢の満月フォト2025春」】として2025年3月14日から5月15日まで作品募集しました。

 応募数は104点!誠にありがとうございました。本当に素敵な写真があふれていて、とても嬉しく思っております。

 次のとおり、入賞者8名の作品とInstagramアカウント名を発表します。

 入賞おめでとうございます!

 今後も「日本で一番、月が美しく見える美術館」として「Instagramフォトコンテスト」を開催予定です。詳細は決まり次第ホームページ・SNS等でお知らせします。

【入賞者一覧】

  • 奥田元宋賞
    kabosu_giants 様
  • 奥田小由女賞
    marinetrail 様
  • 三次市長賞
    823.aykhka 様
  • 三次市教育委員会教育長賞
    uetsukiq 様
  • 審査員特別賞(遠藤湖舟)
    moes.memo 様
  • 審査員特別賞(繪堂晃)
    sunshi_suimei 様
  • 理事長賞
    tkg66gkt 様
  • 館長賞
    su_photo_0620 様

【審査員】

  • 三次市長
    福岡誠志
  • 三次市教育委員会教育長
    迫田隆範
  • 写真家
    遠藤湖舟
  • (一社)日本天文教育普及研究会会員
    繪堂晃
  • 奥田元宋・小由女美術館館長
    松原 香織

受賞作品・審査員講評・総評

【奥田元宋賞】

kabosu_giants 様

審査員講評

 昇りゆく満月をストレートに捉えた一枚です。山のシルエット、月を包むやわらかな暈(かさ)、そして横にたなびく薄雲。
それぞれが絶妙に呼応しあい、静けさと気配に満ちた調和が生まれています。

(遠藤湖舟)

【奥田小由女賞】

marinetrail

審査員講評

 木陰を前景に取り入れながら、満月とその空を美しく構成した作品です。満月のある方向の空がここまで焼けるのは、あまり目にすることがありません。
(通常は、太陽が沈む方向、あるいは明け方であれば昇る方向 – つまり満月の反対側 – が焼けることが多いためです。)
淡いグラデーションの色彩がとても印象的で、空と海がやさしく溶け合っています。

(遠藤湖舟)

【三次市長賞】

823.aykhka 様

審査員講評

 満月の光に優しく包まれた水田に映る水面の輝きとお月様をうまくとらえています。満月の光が稲と稲の間の水面を、道のように照らしています。
カエルの鳴き声も聞こえてきそうな気がします。夜の静寂を感じる、満月の夜の水田に広がる景色に心が安らぎます。
秋には美味しいお米がどっさり収穫出来るといいですね。

(繪堂晃)

【三次市教育委員会教育長賞】

uetsukiq 

審査員講評

 満月の夜に子供がお月様と近くの飛行機雲を見ている素敵な光景ですね。満月の明るい光が飛行機雲を照らし、幻想的な雰囲気をうまく撮影しておられます。
子供はこの風景を見ながら何を考えているのでしょうか、飛行機はどこにいるのかな、大きくなったら飛行機に乗ってどこかにいきたいなあと思っているかもしれません。
さあこれからです がんばって。

(繪堂晃)

【審査員特別賞】遠藤湖舟

moes.memo 

審査員講評

 大胆な合成と画像処理が施された、現代的な表現の作品です。
いわゆる「写真らしさ」にこだわる方には驚きがあるかもしれませんが、こうしたアプローチもまた、今の時代ならではの創作のかたちとして、積極的に挑戦してほしいと思います。
そこには作者の感性や個性も感じられ、印象に残る仕上がりでした。
なお、素材となる写真をご自身で撮影されたのであれば、作品としての成立に何の問題もありません。

(遠藤湖舟)

【審査員特別賞】繪堂晃

sunshi_suimei 様 

審査員講評

 お寺の静かな境内に、満月の光が優しく降り注いでいます、夜風が吹くと花の香りも漂ってきそうです。古い木々とお寺の屋根、仏様が満月に照らされて輝いています。
露出を決めるのに気を使われたことでしょう、お月様のウサギの黒い模様もうまく写っています。夜の静寂が伝わってくるような感じがします。

(繪堂晃

【理事長賞】

tkg66tkg 様

審査員講評

「月の道」がまっすぐに伸び、静かな海面に美しく映し出されています。
 瀬戸内海ならではの穏やかな波が、このような光景を可能にしているのでしょう。
地の利を生かした見事な一枚です。ぜひ今後も、季節や時間帯を変えながら、月の光と海の表情を追い続けていただきたいと思います。

(遠藤湖舟)

【館長賞】

su_photo_0620 様

審査員講評

 大阪・関西万博の賑わいの中、満月と「ミャクミャク」が静かに共鳴しています。
この一枚には、その場に立ち会ったという「記録性」と、時代の空気を捉えた「象徴性」の両方が美しく表現されています。
月とアートが出会った、記憶に残る瞬間ですね。

(遠藤湖舟)

<<写真家 遠藤湖舟氏による総評>>

 このたびは「自慢の満月フォト 2025春」に、実に104点ものご応募をいただき、誠にありがとうございました。

 多くの方が夜空を見上げ、満月を見つめ、シャッターを切っていることを思うと、嬉しい気持ちがこみ上げてきます。
 そして、そんなひとときから傑作が生まれることへの期待もふくらみます。

 今回ご応募いただいた作品には、全体的にしっとりと落ち着いた印象のものが多く見受けられました。そのなかで、あえて強く画像合成と画像処理を施した作品を「審査員特別賞」として選出いたしました。現代はまさにデジタルの時代。フィルム時代には想像もしえなかったような写真が撮れ、さらに高度な処理を加えることも可能になっています。実のところ、私たちがスマートフォンで撮った写真も、すでに機械によって多層的な画像処理がなされているのです。知らず知らずのうちに、私たちは機械の恩恵を受けています。
 であればこそ、そのテクノロジーを積極的に使いこなし、自らの表現に取り入れていくことは、むしろ現代的な創造のかたちなのかもしれません。
 一方で、デジタル時代だからこそ、いっそう大切になるものもあると私は考えます。それは、たとえば満月を見たときにふと感じる「美しさ」や「風の感触」、「木々の香り」といった、私たちの身体に刻まれる感覚です。写真という表現が力を持つのは、そうした身体性や感情と深く結びついているからではないでしょうか。ストレートな写真であれ、高度に加工された作品であれ、その奥にそうした体験が感じられるものこそ、心に響く写真なのだと思います。

 どうぞこれからも、それぞれの場所で空を見上げ、満月を見つけたら、思い思いの写真を撮ってみてください。その一枚が、また誰かの心に届く日を楽しみにしています。

 

 

 

 

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