当財団理事長就任のご挨拶
この度公益財団法人奥田元宋・小由女美術館の理事長を拝命いたしました槙本良二と申します。大役を担うこととなり、身の引き締まる思いがいたします。
私の元宋先生の絵との初めての出会いは、1990年に日本橋高島屋で開催された「風景画三代の系譜 玉堂・希望・元宋展」でした。「青の東山魁夷、赤の奥田元宋」と称される赤を基調とした先生の荒々しいまでの山々を描かれた絵や、私の実家周辺を思い出させるような「待月」の絵に、非常に感銘を受けたことを覚えております。
その後、2008年に同じく日本橋高島屋で「愛の飛翔 奥田小由女展」が開催され、その優しくて繊細な人形は、心の中に染みこんでいくような感動を覚えたものでした。その際、小由女先生にお会いすることができ、図録を手ずから頂き、今も宝物として大切にしております。
私は、学生時代には応援団長をしており、芸術の世界とはやや遠かった日々を送りましたが、卒業後、各地の美術館によく足を運んでおりました。この度、理事長を拝命するにあたり、微力ではございますが、前理事長の黒瀬眞一郎先生の思いを継ぎ、この美術館の応援団長として、三次が日本に誇る元宋先生、小由女先生の素晴らしい作品を一人でも多くの方々に観に来ていただけるよう、頑張っていきたいと思っております。今後とも、宜しくお願いいたします。
公益財団法人奥田元宋・小由女美術館
理事長 槙本良二