奥田小由女作品

凍(とう)

マントにくるまる三人の女性。衣装のなびく様子は吹き付ける風の強さを想像させます。白一色の世界は氷や雪を連想させ、その中で懸命にマントを引き寄せ寒風に耐える女性たちの姿が、痛々しいほどの臨場感を伝えてきます。しゃがむ女性、顔を覆う女性、立ちすくむ女性の三人三様の姿は、これまでの作品に表れているレリーフ調の女性像とは異なる立像の具象形で作られています。抽象表現から具象的な人物表現へと作風が変化する、第一段階の作品です。

作品情報

制作年:1975(昭和50)年 第14回日本現代工芸美術展
材質・形状:木・桐粉・胡粉
サイズ:50.0cm×86.0cm×53.5cm

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